夢を叶えたい。願望を実現したい。
このような思いを抱えている方はいらっしゃいますか?
願望実現の一つの方法を示してくれるのが、ナポレオン・ヒル著の『思考は現実化する』です。
『思考は現実化する』の要約をすることを通して、あなたの夢を叶える為のお役に立てればと思います。
当時25歳だったナポレオン・ヒルが、当時73歳だった大成功者の鉄鋼王アンドリュー・カーネギーから、20年間無報酬で『500人以上の成功者と成功見込みのある人物たちにインタビューをして、成功のノウハウを体系化してほしい』と頼まれ、これを引き受けたことで後に生み出された本です。
『思考は現実化する』をわかりやすく要約します
結論ーー願望実現の方法とは、「願望を紙に書いて何度も読み返す」
いきなり結論からいきます。願望実現の方法とは、
【あなたが実現したい願望を紙に書き、毎日朝起きてすぐと夜寝る前に声に出して感情を込めて読み返す。】
え?
これだけ?って感じですよね。
もう少し詳しく説明しますと、以下の6つのことをします。
①実現したいと思う願望を「はっきり」させる。(単にお金が沢山ほしいというような願望設定は無意味。お金の場合だったら、はっきりとした金額を明記する事。)
②その願望を実現する為に、あなたはその代わりに何を「差し出すのか」を決める。
③その願望を得る「最終期限」を決める。
④その願望実現のための「詳細な計画」を立てる。(そして、まだその準備ができていなくても、迷わずにすぐに行動に移る事。)
⑤以上の事を、できる限り詳しく紙に書いてください。
⑥そして、これを毎日朝晩読み返す(もちろん昼間も読んで良い)。さらに、あなたはもうすでにその願望を実現したものと考える。
するとどうなるか。
書き出した宣言文があなたの意識の中に刷り込まれます。
これが大事で、毎日読むということは自分の声を頻繁に自分で聞くということになるので、それが信念になり、その願望実現に沿った行動を自然ととりたくなって、自動的にそのように行動してしまうようになります。
逆にその願望実現にそぐわない行動をとらなくなるのと同時に、もしそぐわない行動を求められた時には迷わず断ることができる。あなたの中に行動の指針ができて優柔不断も治るというわけです。かっこいいですね。
方法については以上で、願望実現において他にも重要なことが書かれているので、説明していきます。
- 信念
- 失敗・困難・悲しみ
- 協力者(マスターマインド)
- 報酬以上の仕事をする
- 不安
信念
心の中で「念」のようにいつも唱えていること、それを心から受け入れて「信」じるようになると、「信念」なのだと思います。
この本では、潜在意識というものを重要視していて、この潜在意識の中に上質な信念を植えつけることが出来ればどんどん成功への道をたどることになるということが書かれています。
そして、その「実現までのプロセス」と「実現後の状態」つまり「過程と結果」をイメージすることが信念を強めるのだそうです。
だから最初に述べた「詳しく紙に書いて、頻繁に読み返すと同時に、すでに実現したものと考える」ということが大切なんですね。
また、注意しなければならないことが一つ。この潜在意識は「ポジティブな事とネガティブな事」「真実と嘘」「良い事と悪い事」の区別がつかないのだそうです。
え!?
つまり、「やっぱりダメかも…」とか「あれが怖い…これが心配だ…。」とかマイナスな事を考えてばかりいると、その思考が潜在意識まで到達して、それもしっかりと現実化してくれてしまうという事なのだそうです。
さらに、たとえそれが「嘘」であったとしても、何度も心の中で唱えているとそれがその人の真実に変わってしまうとの事です。
なので、常に成功への過程と結果を意識していないと危険だよという事ですね。
失敗・困難・悲しみ
この本の中の重要な考え方の一つになっているものが、これです。↓
「逆境の中には、すべてそれ相応かそれ以上の大きな利益の種子(タネ)が含まれている」
失敗や困難に見舞われた時、それをなんとか乗り越える事ができればより良いものが得られるというのは、確かにそうかもしれませんね。
発明家で知られるトーマス・エジソンは、この子はみんなについていかれないから教育するに値しない、という両親宛の手紙を持たされて、学校から家へ帰され退学されられてしまったそうです。さらに子どもの頃、成人男性から耳を思い切りひっぱたかれた事が原因で、難聴持ちになってしまったそうです。
ですがエジソンはかなりのショックを受けた事で独学によって教養を身につけ、難聴であるがゆえに他の感覚が研ぎ澄まされ、皆さんもご存知の大発明家になったのだそうです。
この本の著者であるナポレオン・ヒルも大変貧しく厳しい状況から人生がスタートしたそうです。それでも自分自身の力で、自分から積極的に貧乏から抜け出す必要に迫られたから成功できたのだと書かれていました。
失敗というものは必ず起こるものですし、そのたびに諦めていたら何も成し遂げられはしませんね。
さらに、本書ではこうも言っています。
「失敗と呼ばれているものはほとんどが、一時的な当て外れにすぎず、前向きな姿勢で対応しさえすれば、かけがえのない財産にできる性質のものである。」
「この現実の世界には限界がないということを、いつも自分に言い聞かせていなければならない。限界があるとすれば自分の心の中に自分で作ったものか、他人が作るに任せたものにすぎないのだ。どういった経験をしようが、失敗ではないのだ。自分で失敗と認めるから失敗なのである!」
「失敗=糧・肥やし」と思っていなければならないということですね。
そして、注意しなくてはいけないことが一つ。
失敗には種子が「含まれている」のであって、失敗したら必ず利益をあたえてくれるということではないという事です。
失敗したら、その状況を分析して、目的を明確に持って積極的に独創力を働かせなければならない。との事です。
その失敗を活かすように自分で考えて行動しないと何にもならないという事ですね。
協力者(マスターマインド)
電池が1個よりも多数組み合わせた方がより大きなエネルギーを生み出せるように、他人と協力する事によってより大きな成果が得られる。そして、この本ではその良き協力者たちの事をマスターマインドと呼んでいます。
成功者の周りには、必ず誰かしら協力者たちがいたそうです。アンドリュー・カーネギーしかり、トーマス・エジソンしかり。
他の人の素質や知恵や習慣や思考力や精神力などをお互いに吸収しあうことで成功していくと書かれています。
人選には、志が高く失敗しても落ち込まず、自分の計画に賛同してくれる気心の知れた人を選ぶようにしましょう。
報酬以上の仕事をする
報酬以上の仕事をすると聞いて、「え?それって自分が損するってことじゃない?」と思われるかもしれませんね。
確かにそうです。損をします。一時的には。ですが、続けることによって、あなたは後々に莫大なリターンを得ることになる、と本書では言っています。
報酬以上の仕事をすることを、本書の中では「プラスアルファの魔法」と呼んでいて、そのリターンを下に3つ書きます。
・収入が上がる
常に報酬以上の仕事をする人だという評価を得られると、立場が良くなり周りとの差別化が生まれます。後の昇進が早まる可能性出てくるわけです。
・快い疲労感が得られる
報酬以上の仕事をするということは、質・量ともに高いものを提供するわけですから、自然と愛情をかけて仕事をすることになります。
その場合、その仕事による疲れはゲンナリしたものではなく「快い疲労」となることは想像できるのではないかと思います。
・強さを得られる
仕事にプラスアルファをするということは、その分だけ頑張ることになりますので、普通に仕事をしているよりもメンタル・能力ともに鍛えられることになります。
そして本書では「富を得る人とは、他人に有益なサービスを提供する人だ」とも言っています。
つまり、報酬以上の仕事をしてきた人は他人よりも高い地位につき、高い報酬を得られるのだということだそうです。
確かに想像してみると、一見損をしているように見えて後々に莫大なリターンを得られるのかもしれないと思えてきますね。
不安
貧困に対する不安、病気に対する不安、失恋に対する不安、老いに対する不安、死に対する不安。
いろいろな不安があると思いますが、不安を抱えていることは成功や願望実現を遠ざける原因でもあります。
本書に書かれている、不安を解消するための考え方。
1.「決心」する・・・死など、いずれ迎えなくてはいけないようなどうしようもないことは「受け入れる決心」をすること。また、他人から批判されることに対する不安には「他人からどう思われ、どう言われようとそんなことは気にしないと心に決めること。
2.「改善」するために努力する・・・自分がなんとかすれば解消できるものに関しては、「その不安や弱点を改善するために時間を使え。」ということが書かれています。
『思考は現実化する』ー名言18選ー
1.心をコントロールする最も具体的な方法は、明確な計画に裏付けられた目標の中に自分を没頭させることである。
2.言い訳が富を作るはずはない。大切なことは、成功したいのか、したくないのかということだ。
3.悲しみが深く、耐えられないと思ったら、人生の十字路に立っているのだということを思い起こしていただきたい。
4.勝利者は断じて諦めない。諦めるものに勝利はない。
5.10回以上失敗して、なお努力を続けられれば、あなたの心には天才が芽生え始めている。
6.人間の大きさは、その人がどの程度環境に適応するか、どの程度責任を取るかによって正確に測定できるものである。
7.他人への「奉仕」は、他人への報酬であると同時に、自分への報酬でもあるのだ。したがって、「奉仕」をしてその報酬を得ないということはないのである。
8.あなたの経営者あるいは上司が、あなた無しではやっていけないと思うほど、役に立とうと思う心があなたにはあるだろうか。
9.人目を引く為だけの使い道なら、富の役目も大したことはない。これこそ拝金主義というものだ。
10.逆境の中には、すべてそれ相応かそれ以上の大きな利益の種子(たね)が含まれている
11.誰もがあてにできる幸運があるとしたら、それは自分が作り出す幸運だけである。
12.真に賢明な人は、その慎み深さと沈黙で目立つものである
13.富を築き、それを合法的に所有する方法は、たった一つしかない。それは、人々に有益なサービスを提供することなのである。
14.最も優れた人は、万人の召使いにもなれる人である。
15.心の中で諦めない限り、永久に敗北はないのだ。
16.自分がして欲しいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ
17.人間の最大の欠点は、「不可能」という言葉に慣れすぎていることである。
18.「明確な目標」と「完全な行動計画」があれば、アイデアを富に変えることができる
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